鍼灸治療と円形脱毛症

鍼灸治療で育毛はできないのかなと思っていました。鍼灸で果たして薄毛が解消できるのか、信頼できる話を時間をかけて探していたのですが、見つかりました。それをご紹介します。

ツボ

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鍼は痛い時があるがお灸は気持ちがよい

私は一時、一年以上毎月鍼を打ってもらっていたことがあります。

特に何か解消したい症状があったわけではないのですが、とある先生と知り合いになって、毎月1回、話をしながら鍼を打ってもらうのが楽しみでした。残念ながら先生は高齢のため引退してしまいましたが。

鍼を打ってもらって灸をすえてもらうと、背中やお腹が温かくなって気持ちがよいのです。鍼は体調のよい時は痛くないですが、体調がよくない時は、結構痛いです。しかし、体の深いところに響いていく感じが面白いのと気持ちがよかったです。

お医者さんもそうですが、鍼灸の先生も腕がよくて自分に合う先生を見つけるのは大変です。

男性より女性の方が体のメインテナンスについて積極的で、鍼を打ってもらったことがある方は多いと思います。鍼灸ってどうなのかなという方は、はり100本 鍼灸で甦る身体という本を読まれるとよいです。

円形脱毛症を鍼灸で治療する

探し当てたのは、円形脱毛症という日本東洋醫學會誌に掲載された論文です。1974年(昭和49年)に掲載されたものですからかなり古いです。著者の代田文彦先生は、当時、日産厚生会玉川病院に勤務されていた医師ですが、東京女子医大の教授でもあった先生です。

調べてみると、代田文彦先生はすでに他界されていました。日産厚生会玉川病院は、もちろん、現在も世田谷区の二子玉川駅から少し離れた場所にあります。

【公式】公益財団法人日産厚生会|世田谷区二子玉川駅
公益財団法人 日産厚生会 玉川病院は東京都世田谷区にあり、東急田園都市線用賀駅、二子玉川駅、大井町線上野毛駅から車で10分のアクセスになります。

2例詳しく紹介されていました。お二人とも女性です。ご興味がありましたら、リンク先の論文をお読み下さい。漢方薬が処方されていますが、これは、代田先生が医師だから処方箋を書けるので、鍼灸師は処方箋を書けませんのでお間違いなく。

広範囲の円形脱毛症

1例目の方は、このような経過だったそうです。

頭部に直径約3cmの円形脱毛に気付いた。しかし,そのまま放置した。抜毛や折
毛の程度が次第にひどくなり,2ヶ月後には,頭皮の地肌が大きく露出して来たので,皮膚科を受診した。

1~2ヶ月でなおるでしようといわれた。痛いヴィタミン剤の局所注射を毎日,1ヶ月間続けたが,なおるどころか,次第に脱毛の範囲が拡がっていくので通院を中止した。

別の大きな病院の皮膚科を受診した。そこでも局注をし,紫外線照射毎日と,3種類の内服薬を投与された。

それから1年6ヶ月間,通ひ続けたが増々ひどくなるばかりであった。

皮膚科でビタミン剤を局所注射していたのは、今から40年以上前のことです。現在の治療ではないことと、私が西洋医学がだめで東洋医学がよいと考えているわけでないことを書いておきます。

この方の場合は、皮膚科に通っても改善できずに1年6ヶ月経ってしまい、日産厚生会玉川病院に来院されたのです。

症状は、広範囲の円形脱毛が6ヶ所あり、2ヶ所ずつまとまって大きな脱毛が3個あるように見えます。

治療はお灸を使ったようです。

治療は,毎日家で半米粒大の灸を1ケ所に5っづつ連続すえるよう指示し,1ケ月に1度来院することとした。

治療の効果は、図を見るとかなり順調に脱毛範囲が縮小しているように見えます。

治療開始5ケ月で脱毛部露出面積の90%が隠れ,9ケ月でほとんど気付かない程になっている。

治療開始1ケ月後には,灸をすえた所の下とそのまわりに毛根が3~4本のぞき,それとともに頭皮のちくちくする感覚が消失し抜毛,折毛が非常に少なくなっている。

胸脇苦満が初診時よりもはっきりしているので柴胡加竜骨牡蠣湯のエキス錠をこのときから投与している。

2ケ月後には,脱毛部のほとんどの領域,なかでも灸をすえた所の周辺に毛根がぞくぞく出ている。

3ケ月後には,毛根が出そろい,早くに出た毛髪は長くのびており,折毛,脱毛がほとんどなくなり,3年間痛かった右膝の痛みが消失している。

5ケ月後には,毛根が全てのびているのであとは,時間が経過するだけという状況になっている。

文中、胸脇苦満とは胸から脇にかけて充満した状態があり、押さえると抵抗と圧痛を訴える状態のことです。

柴胡加竜骨牡蠣湯は、説明が読みやすいので、ツムラ漢方柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒をご参照ください。

直径5㎝以上の円形脱毛症

2例目の方はこのような経過だったようです。

2ケ月間皮膚科の治療を受けていたが次第に円形の脱毛の範囲が拡大するので恐ろしくなり,東洋医学治療を希望して来た。

直径5cm以上のほぼ円形の脱毛が前頭部にみられ,境界鮮明,頭皮平滑,紅斑,落屑ないが頭皮はぶよぶよで浮腫状である。

この方には、灸の他に鍼も使われていました。

2週間後より灸のまわりに毛根が見え始め,5週間後にみたときは,毛がのびていて4ケ月後には,全くわからない迄に毛がのびた。

1ケ月後からは針灸の他に貧血とその他の症状を考慮して八珍湯即ち四物湯と四君子湯の合方を煎じてのんでいる。以前より貧血を指適され,その治療のために鉄剤をのんでいたが,鉄剤の副作用のため胃腸障害が著るしく,長期間継続して飲むことが出来なかった。

その長年の貧血が4ケ月後には,完全に寛解し赤血球467万,血色素14.4g/dl,ヘマトクリット42%となり種々の身体症状もとれた。

四物湯については、ツムラの漢方処方解説 四物湯(シモツトウ)をお読み下さい。また、四君子湯については、ツムラの漢方処方解説 四君子湯(シクンシトウ)をお読み下さい。

まとめ

日産厚生会玉川病院のサイトを念入りに読んでみましたが、円形脱毛症に鍼灸治療を使うのかどうかは分かりませんでした。ただ、内科には東洋医学がありました。

皮膚科の診療する疾患には円形脱毛症、男性型脱毛症がありましたので、この論文の中に出てくる話のように、長く治療を受けてもなかなか改善しない方は問い合わせてみるとよいのではないかと思います。

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